何度も何度も読み返し、
ブログ遅くなりましたが…
ようやく、大久保監督の作品を見ることができたした。
映像を観ていると、涙も出ず、
映像の感想を言うと、涙が溢れてくる。
観ていた時は、現実を受け止めるだけで精一杯だったのかなと今では思っています。
4月14日、大久保愉伊監督が手掛けた「槌音」「ちかくてとおい」を鑑賞してきました。
岩手県大槌町
「槌音」は、
震災から2週間後、大久保監督が故郷である大槌町へ向かったときの町の様子と、震災が来る前の大槌町の様子が、繰り返し重なり合い、進んでいく記録映像でした。
物資を運ぶことを優先して、カメラを持っていなかった監督が、町に向かう途中、あまりの姿に、スマートフォンのカメラを使い、撮らずにはいられなかったといいます。
この「槌音」は、人に見せるために撮ったものではなく自分の心を整理するためだったとも話していらっしゃいました。
津波により、町が消え、人が消え、日常が消え、思い出が消えていく…
ひたすら、なくなっていくことを実感し、観ている私の心も消える感覚でした。
終わった瞬間、どこからも拍手がなく、
私もそうですが、監督の伝えたもの、構成や技術への込み上げるもの、溢れる思いはあったのですが…拍手ではなく、拍手ではない感想を伝える術はないのか、と思ったほどです。
そして、休憩を挟んで、
「ちかくてとおい」
震災から2年後に生まれた大久保監督の姪御ちゃんに語りかけ残す形で進むドキュメンタリー。
そこには震災からの軌跡が記録されていました。
津波により、暮らしの中にあったものは瓦礫となり、町が消えていく…
次に瓦礫や遺った建物の撤去作業が始まり、さらに町が消え…
何もなくなった町には、自然が再生し、かつて祖先が町を作る前の姿になっていく。
「町の中のどこに自分が立っているのか分からなくなる」
「先祖返りをしたよう」
この言葉がすごく心に残っています。
そして、先祖返りした町の上から、2メートルの盛り土をすることになっていきます。
かつての生活と日常が土の中に埋まっていく…
津波により消えた町と、生きるために消える町を見たように思います。
ただ私の中で監督の「先祖返り」という言葉が今でもずっと残っていて、
この映画は、震災の記録や防災意識を考えさせるだけでなく、郷土史を考えさせるものであるようにも思うのです。
どの地域も必ず消えるを繰り返して、今があり、今もいずれは消えていく。その中で、伝承されたものや本当に消えてしまったものがあるのだと。
大槌町には、2メートル下の土の中に、当たり前の生活があったこと、
この歴史が、これから先も残って欲しいし、残さなくては。
同じように、私自身が住む地域の土地の歴史も残していくことが、ここに住む先輩方から受け継いでいくことだと思うのです。
まだ震災のことを歴史にするのは新しくて、複雑な気持ちもあるのですが、土地が生きた証を残し続けたいと思いました。
私は、今住んでいる土地の歴史やどんな思いで町が消え変わってきたのかも知りません。
取材などで伺える機会が多くなり、先輩方からたくさん教えていただくのですが…もっともっと、もっと学びたいと思いました。
震災をテーマにした映画を見て、主題とは別に、あなたは何を伝えていますか?と問われる気持ちになったのは初めてです。
自分自身の「つたえる」という仕事を、まだまだ無駄にしてしまっているように思えました。
心の転機をいただきました、今回に心から感謝いたします。
はぁ♡
想いが強すぎて、読みにくい文章になってしまったかなぁ(>_<)
ごめんなさい!
素晴らしい映画でしたので、また上映される機会などありましたら、ブログやSNSで発信していきますね♪
ぜひ、多くの方に見ていただき、感じていただきたいです!
*出会いは運命もあるようで♡
先日、美容院に行ったら、私のスタイリストさんのアシスタントさんが4月に上京した子に代わり…なんと大槌出身の子でした♡いろいろと教えてもらっています!今年中には行きたいなぁ。
素敵な感想ありがとうございました。
返信削除上映会を開催した甲斐がありました。監督から直接お話を伺えたのもうれしかったですね。映画が終わったときのあのなんとも言えない空気。会場に流れる感動が目に見えるようでしたね。